通院へ至る経緯

毎日授業で寝ている人。

 

あまり親しくしていなかった同級生から見たわたしのイメージは、きっとこうだったと思います。我がことながら、高校時代は異常にまでに寝ていました。体育以外の授業はほとんどうとうと。六時間授業のうち、六時間寝ていたこともあります。

不思議なのは、休み時間は全く眠たくないこと。

友達から呆れ気味に受ける注意に、本当はとても傷ついていました。だって自分では寝ようとは少しも思っていなかったから。気力の問題だ、とはいろいろな方に言われたのですが、わたしの場合、居眠りから覚めたときに初めて自分が眠っていたことに気づく、という感覚です。気力が入り込む余地がないのです。

ただ、夜更かしをしていない、とは言い切れない部分もあったため、そのせいだろうと思っていました。

 

大学に進学してからも傾向は変わらず。だけれど自分の興味のある分野の授業や、お休みの日に眠気が来ることはほぼないため、やはり気力の問題なのだろうと漠然と考えていました。

 

本当にまずいかもしれない、と焦り始めたのは就職してからです。

本配属前に研修期間があったのですが、構わず眠ってしまうのです。研修とはいえお仕事はお仕事。緊張を伴うはずのお仕事ではまさか寝ないだろうと思っていたのにだめでした。幸い(?)同期たちは比較的寛大で、眠っているわたしを起こしてたしなめてくれました。同期にはもうひとりわたしと同程度に居眠りがひどい子がいて、その子とセットでよくからかわれていました。よく言われていたのが、「起きているときの態度と寝ているときが違いすぎる」。先述したとおり、寝ようと思って寝ているわけではないので、本当に居眠りする直前まで態度はきちんとしているのです(自分で言うのもなんですが、わたしは姿勢が比較的良い)。それが突然がこんと首が落ちるのですから、とても不思議がられていました。就職してからはできうる限りの早寝、6~7時間睡眠を心がけていたので、心当たりが全くありません。

 

本配属されてからも状況はあまり変わらず。

先輩や上司から別に呼び出されて叱られるようになりました。

作業中、会議中に構わず眠ってしまうのでやる気がないのでは、と言われ、自分でもどんどん自信を失っていきました。

ちょうどその頃、もうひとりのよく寝ていた同期から、ナルコレプシーの診断がおりた、との連絡を受けました。

わたしのこの過眠も、何かしらの病気によるものではないか?病気だとしたら、何かしらの治療で改善するのではないか?そう考えて、通院を決意したのが2016年の4月のことでした。